【要約】職場を腐らせる人たちの感想・書評

「なんでこんなに職場の雰囲気が悪いんだろう……」そんな悩みを抱えたことはありませんか？

本書『職場を腐らせる人たち』（片田珠美 著）は、職場にいる“厄介な人たち”がなぜ生まれるのか、そして彼らにどう対処すべきかを解説した一冊です。

心理学と精神分析の視点から、見えづらい職場の人間関係の構造を、わかりやすくひもといてくれます。

そんな悩みを持つ人にとって、本書は“処方箋”になります。

▼通勤・家事の合間に手軽に学びたい方におすすめ

『職場を腐らせる人たち』の概要

タイトル	職場を腐らせる人たち
著者	片田 珠美
ページ数	192ページ
出版社	講談社
発売日	2024年3月21日

著者について

著者の片田珠美（かただ たまみ）氏は、精神科医であり精神分析医。

長年にわたり7000人以上の診察を行い、特に人間関係や職場ストレスに関する相談を多く受けてきました。

彼女の鋭い観察眼と分析力は、ビジネスパーソンの「職場の人間関係」の悩みに対して、深い洞察を与えてくれます。

『職場を腐らせる人たち』の要約

腐ったミカンが職場を台無しにする

職場に1人でも「問題のある人」がいると、その影響は周囲に広がります。

まるで腐ったミカンが箱の中の他のミカンを腐らせるように。

これらの特徴を持つ人々が職場にいると、周囲の人々にストレスを与え、職場全体の雰囲気を悪化させます。

なぜこんな現象が起きるのか？

著者はその理由を「攻撃者との同一視」という防衛メカニズムに求めています。

この仕組みによって、パワハラや陰湿ないじめが組織全体に広がっていくのです。

攻撃者との同一視が生む悪循環

「攻撃者との同一視」とは、攻撃してきた人の振る舞いを、無意識に真似てしまうこと。

こうした現象は、意識して止めなければ連鎖します。

理屈が通じない人の心理構造

「なぜあの人は話が通じないのか？」

職場に必ずいる、“理屈が通じない人”。

彼らの多くは、次のような性質を持っています。

これは、彼らの「自己防衛」の一種。

心理的に自分を守るために、他人を攻撃してバランスを取っているのです。

職場ストレスを減らす距離の取り方

こうした「腐らせる人」への対処法として、最も有効なのは距離を取ることです。

職場で感情的に巻き込まれることが、ストレスの原因になります。

自分を守るためには「相手と適度な距離を保つ」ことが大切です。

組織の空気を変える具体策

1人の「腐らせる人」の影響が広がるなら、逆に1人の「変える人」の影響も波及します。

周囲が変わるのを待つのではなく、自分から“良い影響”を与えること。

それが職場の空気を変える第一歩です。

✔ 通勤や家事中にも本を「耳で読む」
✔ 人気のビジネス書が聴き放題

『職場を腐らせる人たち』の感想・書評

この本を読んで、私が一番強く感じたのは「無自覚の連鎖の怖さ」です。

「自分がされて嫌だったことを、なぜ人にしてしまうのか？」

その答えが「攻撃者との同一視」というメカニズムにあると知ったとき、背筋がゾッとしました。

実際、職場でよく見かける言動――例えば「昔、上司に怒鳴られて育ったから、自分も部下を怒鳴る」ような人たち――は、この構造にピッタリ当てはまります。

本書は、ただの“あるある話”ではありません。

職場での人間関係に悩んだとき、どう自分の心を守るか、どう職場の空気を良くするかを考えるきっかけになります。

『職場を腐らせる人たち』はこんな人におすすめ

『職場を腐らせる人たち』は、職場の人間関係に悩む全ての人に読んでほしい一冊です。

具体的な事例と対策が詰まっているため、誰でもすぐに実践可能な内容となっています。

✔ 通勤や家事中にも本を「耳で読む」
✔ 人気のビジネス書が聴き放題