「なんだか自信が持てない」「失敗が怖くて行動できない」──そんな悩みはありませんか?
本書『脳科学が解き明かした なぜか自信がある人がやっていること』は、脳科学の視点から「自信」の正体とメカニズムを解き明かし、根拠のない自信も後から育てられると教えてくれる一冊です。
- 自信は生まれつきではなく、行動により育まれる“学習する脳”の産物である
- ドーパミン・セロトニン・アドレナリンなど、脳内物質のバランスが自信に直結する
- 不安やプレッシャーの脳反応を理解し、「行動→自信」の好循環をつくる
- 自己肯定感は脳の可塑性を活かして書き換えることができる
- 他者比較をやめ、ユーモアや心地よさを重視することで、脳が喜ぶ自信が育つ
▼通勤・家事の合間に手軽に学びたい方におすすめ
『脳科学が解き明かした なぜか自信がある人がやっていること』の概要
タイトル | 脳科学が解き明かした なぜか自信がある人がやっていること |
著者 | 毛内 拡 |
ページ数 | 192ページ |
出版社 | 秀和システム |
発売日 | 2025年3月8日 |
著者について
毛内 拡(もうない ひろむ)氏は、お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系の助教で、神経生理学や生物物理学を専門とする脳科学者です。
理化学研究所や日本学術振興会などを経て、脳の仕組みと私たちの行動・感情のつながりに社会的視点も取り入れる研究を行っています。
本書は、「脳科学が解き明かした 運のいい人がやっていること」に続くシリーズ第2弾として、『自信』というあいまいなテーマをエビデンスで解明しています。
脳科学が解き明かした なぜか自信がある人がやっていることの要約
自信は「行動」が先、自信はあとから育つ
自信は最初からあるものではなく、行動の結果として後から育まれるものです。
脳は「できた!」「やれた!」という成功体験を記憶に刻み、それを積み上げることで「自分にもできる」という認識が強化されます。
例えば、新しい仕事で最初失敗しても、少しずつ「できた」が積み重なると、それが自信に変わります。
これは「学習する脳」が自信を育む仕組みとして理にかなっています。
だからこそ、「行動→成功体験→自信」というサイクルを意図的に回すことが、自信を育てる近道です。
ドーパミン・セロトニンなど脳内物質が自信を作る
自信ややる気、安心感は、ドーパミン、セロトニン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの脳内神経物質のバランスによって作られます。
- ドーパミンは“やる気ホルモン”、達成感によるご褒美感を生む。
- セロトニンは心のリズムを整え、落ち着いた気持ちをもたらす。
- アドレナリン/ノルアドレナリンはプレッシャーや緊張下で集中力を高める。
これらがうまく働くことで、脳が「自信がある状態」を作り出します。
- 朝日を浴びたり散歩したりすることでセロトニンが整い、気持ちの浮き沈みが和らぐ。
- 達成感のある小さな成功を積み重ねることで、ドーパミンが分泌され、自信の好循環が生まれる。
脳内物質を味方につける生活習慣が、自信を自然に育てる鍵です。
不安・プレッシャーと上手に付き合う方法
不安やプレッシャーを「悪いもの」とせず、脳の戦闘モードや休息モードを切り替える工夫をすることで、自信を後から育てやすくなります。
不安な時の脳の反応を理解し、行動を起こすことで脳は「できた」と認識し、自信を後から感じさせてくれるからです。
- 不安を原因から見て対処する(原因究明)。
- 損失回避バイアスを意識:失敗よりも「まず動こう」という行動により自信を生む。
- ユーモアや軽やかさを取り入れて、脳の緊張を和らげる習慣も効果的。
不安やプレッシャーとの付き合い方を工夫すれば、「行動→自信」が脳レベルで習慣化できます。
自己肯定感は脳の可塑性で書き換えられる
自己肯定感は固定的なものではなく、脳の可塑性(プラスティシティ)を活かして書き換えることが可能です。
脳は学習・記憶を通じて変化し、自己不安の強い人でも、行動・習慣・マインドセットを変えることで「ブレない自分」を育てられます。
- 「人事を尽くして天命を待つ」という心の整え方。
- 他者比較をやめて、自分の基準や達成感にフォーカスする。
- コミュニケーションで安心感を育てることも自己肯定感に直結。
脳の可塑性を前提に、自己肯定感は習慣や行動で強化できるのです。
学習する脳を育てる9つのアプローチ
本書では、脳科学に裏付けされた「自信を育む9つの実践アプローチ」が紹介されています。
- 他者比較をやめる
- 心地よさを優先する
- 不安原因を究明する
- 思い切って手放す勇気を持つ
- ユーモアを大切にする
- 思い込みを知ってバイアスを活用する
- コミュニケーションを上手に行う
- 自由なマインドで生きる
- 全体を俯瞰する
これらを生活や思考に取り入れることで、「学習する脳=自信を育てる脳」の土台が整います。
例えば、「他者比較をやめる」は、自分の小さな成功を確かめられるようになり、「自分にもできた」が自信になる循環を生みます。
これらのアプローチを日常に落とし込むことが、「脳が喜ぶ自信」の育て方です。
感想・書評:学びと未来への変化
本書を読んで最も心に残ったのは、「自信とは性格や精神論ではなく、脳の仕組みを理解し、行動・習慣を通じて育てるもの」という視点です。
心理論の甘さを脳科学のエビデンスが補完してくれる、その納得感が非常に強い一冊でした。
- 自信に振り回されず、行動を起点にした習慣で安定した自信を育てられる
- 脳内物質の働きやバランスを知ることで、ストレスや不安をコントロールしやすくなる
- 自己肯定感を脳の可塑性で書き換えられる具体的手法を得られ、自己評価が安定する
- 他者比較ではなく、自分の達成感を基にした自信が築けるマインドセットが身につく
情報やプレッシャーに晒されがちな現代において、脳という“OS”を理解して自信という“アプリ”を自分で設定できる力を手に入れられます。
その結果、仕事や人間関係、自己成長すべてにおいて、安定した土台の上で行動を選べる人になれるでしょう。
こんな人におすすめ
- すぐ自信をなくしてしまい、緊張や不安に悩む人
- がんばっても成果が続かず、自分に“自信”が持てないと感じる人
- 自己啓発書では物足りず、科学的根拠に基づいた方法を求める人
- 決断や行動の前に思考がネガティブに偏りがちな人
- 自己肯定感を安定させて、日々の行動に安心や余裕を持ちたい人
『脳科学が解き明かした なぜか自信がある人がやっていること』は、自信という曖昧なテーマを、脳科学という信頼できるレンズで鮮明に捉えなおす一冊です。
行動→脳→自信という再帰的な好循環の作り方を学び、脳の仕組みを味方にすることで、あなたの自信も少しずつ、確かなものになっていくでしょう。
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