【要約】なぜ働いていると本が読めなくなるのかの感想・書評

【要約】なぜ働いていると本が読めなくなるのかの感想・書評 30代おすすめビジネス書
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「本が読みたいのに、仕事が終わると疲れて読めない……」

そんな悩み、ありませんか?

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、読書と仕事の両立がなぜ難しいのかを歴史的に分析しながら、私たちの働き方や生き方そのものに疑問を投げかけてくれる一冊です。

仕事に追われる毎日で、「趣味の時間が取れない」・「スマホばかり見てしまう」・「読書が集中できない」と悩む人にとって、本書は目から鱗の発見に満ちています。

明治時代から現代までの日本社会の変遷をたどりながら、読書を取り戻すヒントを提案してくれます。

本書で得られること
  • 「働きすぎ」は意外と最近の文化であること
  • 仕事と趣味の両立は“自己責任”ではないということ
  • 読書時間が奪われてきた構造的な背景
  • 読書は役に立つだけのものではないという視点
  • 自分の時間を取り戻すには“全身全霊”をやめること
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『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の概要

タイトルなぜ働いていると本が読めなくなるのか
著者三宅香帆
ページ数230ページ
出版社集英社
発売日2024年4月17日

著者について

三宅香帆さんは、文筆家・書評家として活躍しながら企業での勤務経験もある人物。

大学院で文学研究を行っていたバックグラウンドを持ち、現代に生きる人々の「読書」や「趣味」の在り方を社会的な視点から読み解くのが得意な論客です。

彼女の作品は、「好き」の言語化や、感情と表現の橋渡しを行う書き手として多くの読者に支持されています。

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の要約

働きながら読書するのは難しい理由

読書をしたいのにできない……。

本書の出発点は、著者自身の「本が読めなかった」という体験です。

忙しい日々に追われる中で、なぜ読書ができないのか?

その答えは、単純な“時間のなさ”ではありません。

仕事によって心身が疲れきってしまい、思考のエネルギーが残っていないという構造的な問題があるのです。

著者は、「全身全霊を仕事に捧げる」という価値観そのものに疑問を投げかけ、読書のような“非効率な活動”が切り捨てられてきた歴史に注目します。

明治から現代までの読書文化の変遷

三宅さんは、明治以降の日本における読書と労働の関係を時代ごとに分析します。

  • 明治時代:自己啓発書の誕生で、読書=労働の役に立つものという認識が広まる
  • 大正時代:階級によって読書の意味が変化(教養か、労働か)
  • 昭和初期〜戦中:国民の統制の一環としての読書
  • 高度経済成長期〜1970年代:文庫本のブームと通勤読書
  • 1980〜1990年代:文化センターや自己実現ブームと読書
  • 2000年代以降:読書よりも「行動」が重要とされる時代へ

このように、読書が“自己研鑽”や“役に立つもの”とされる背景には、時代ごとの労働観の変化があるといいます。

スマホと疲労と「時間がない病」

現代人の多くは、「時間がない」・「忙しい」と感じています。

けれど実は、時間はあるのに疲れて動けない、集中力が続かない、という問題の方が大きいのです。

本書ではこの状態を、「スマホで暇を潰してしまう現象」として分析し、“疲れきっているから”こそ読書ができないことにフォーカスします。

  • 仕事に全エネルギーを使ってしまう
  • スマホで一時的に癒されるけれど、深い充実感は得られない
  • 結果、自己嫌悪や焦燥感が募る

この悪循環を断ち切るには、「全身全霊」から降りる選択が必要なのです。

読書を取り戻すためのヒント

では、どうすれば読書の時間を取り戻せるのでしょうか?

著者は、「働きながら本を読むコツ」として以下を提案しています。

  • 仕事に全てを捧げることをやめる(余白をつくる)
  • 完璧を目指さず、1日1ページでも読む
  • 読書は“無駄”でOK。役立てようとしない
  • 短編・詩・エッセイなど“軽い本”から入る
  • 読む時間より“読むモード”を大事にする

読書とは、心をほぐし、他人の思考に触れる贅沢な行為。

仕事のためではなく、“自分のために読む”というスタンスを大切にしていくことが大切だと、本書は教えてくれます。

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の感想・書評

読書家としても営業マンとしても、本書は非常に刺さりました。

特に、「本が読めないのは自分の意志の弱さではなく、社会構造のせいかもしれない」と気づけたことが大きかったです。

また、「読書=役に立たなければいけない」というプレッシャーを無意識に感じていたことにも気づきました。

そこから解放されたとき、純粋に読書が楽しく感じられるようになったのは、自分にとって革命的な体験でした。

この本は、読書という行為を通じて、「どう働くか」「どう生きるか」を問い直すための、最高のガイドブックです。

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』はこんな人におすすめ

  • 毎日仕事に追われ、趣味の時間がとれない人
  • 最近本を読まなくなった、読めなくなったと感じる人
  • 読書を“役に立てなきゃ”と思ってしまう人
  • 自己啓発に疲れたビジネスパーソン
  • 生き方や働き方にモヤモヤを抱えている人

本書は、読書という“贅沢な時間”を取り戻すためのヒントが詰まった一冊です。

読書が好きなあなたにこそ読んでほしい。

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