「こんなにいい提案なのに、なぜ相手に伝わらないんだろう?」
営業の現場やチームの中で、良かれと思って提案しても「うーん、それ今じゃなくていいかな」と流されてしまうことってありませんか?
がんばって魅力を伝えたのに、なぜか受け入れてもらえない――。
そんな“変化を拒む心理”の正体と、その乗り越え方を教えてくれるのが、本書『「変化を嫌う人」を動かす』です。
この本では、「人が変化を拒む4つの抵抗(惰性・労力・感情・心理的反発)」に注目し、それをどうやって解消していくかが豊富な実例と共に紹介されています。
本書を読むことで、以下のような悩みを解消できます。
- なぜ提案が受け入れられないのか理由が分からない
- 新しい商品やサービスを顧客に受け入れてもらえない
- 社内の改革にいつも反対される
- 上司にアイデアを通す方法が分からない
そして、本書が伝えている最重要ポイントは以下の5つです。
- 人は「魅力」で動くのではなく「抵抗」を感じて動かない
- 抵抗は4種類に分類できる(惰性・労力・感情・心理的反発)
- 抵抗を見つけて、個別に対応することが効果的
- アイデアの良さより「相手の気持ち」を優先する
- 変化を促すには「力で押す」のではなく「障害を取り除く」こと
『「変化を嫌う人」を動かす』の概要
タイトル | 『「変化を嫌う人」を動かす:魅力的な提案が受け入れられない4つの理由』 |
著者 | ロレン・ノードグレン、デイヴィッド・ションタル |
監修 | 船木 謙一 |
ページ数 | 312ページ |
出版社 | 草思社 |
発売日 | 2023年2月20日 |
著者について
ロレン・ノードグレンは、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院の経営学教授であり、行動科学の専門家です。
共著者のデイヴィッド・ションタルも同じく行動科学の研究者で、心理学やマーケティングの分野で多くの研究実績を持っています。
二人は長年にわたり、「人がなぜ変化を拒むのか」「どうすれば行動を変えられるのか」を研究してきました。
そんな方にこそAudibleはぴったりです。
通勤・家事・散歩の時間を“耳読書”に変えるだけで、年間30冊以上の読書が可能になります。
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『「変化を嫌う人」を動かす』の要約
魅力ではなく「抵抗」に目を向けるべき理由
提案やアイデアが受け入れられないのは、魅力が足りないからではない。
「抵抗」があるからだ。
人は変化に対して、無意識のうちにブレーキを踏んでしまう。
新しいことを「やってみたい」と思っても、それを妨げる心理的・感情的な壁がある。
- ダイエットしたいのに、なかなか始められない。
- 良い商品を提案されても、乗り換えるのが面倒で断る。
- チームの業務改善提案が「今のままでいいよ」と流される。
- 多くの人は、変化に「前向き」ではなく「慎重」
- だから、魅力を高める努力ではなく、ブレーキ(抵抗)を外す努力が必要
抵抗1:惰性(今のままでいたい心理)
人は「今の状態にとどまりたい」という心理を強く持っています。
これを「現状維持バイアス」とも言います。
- どんなに良い提案でも「別に困ってないから」とスルーされる。
- 既存のやり方に安心感を覚え、新しい方法には不安を感じる。
- 小さな変化から始める「スモールステップ法」
- 今の行動を「続けることのデメリット」を明示する
ある病院では、新しい電子カルテの導入に強い抵抗があったが、「一部の部署から試験導入」という形にして、徐々に全体へ広げた。
抵抗2:労力(めんどくさいと感じること)
新しいことに取り組むにはエネルギーが必要。
それを「面倒」「大変」と感じると、人は動かない。
- アプリを変えるには使い方を覚え直さないといけない
- 業務フローを変更すると説明が必要になる
- 操作や導入を「できるだけ簡単」にする
- 変更点を1つか2つに絞る
- 面倒な作業は「代行」してあげる
iPhoneの初期設定時に、「旧機種からそのまま移行できる」機能は、まさにこの労力を軽減した成功例。
抵抗3:感情(不安や怒りのようなネガティブ感情)
変化に対する感情的な拒絶反応。
特に「失敗したらどうしよう」「うまくいかなかったら責任を問われる」といった不安。
- 新しいアイデアを否定する
- 提案者に反発する
- 無関心を装う
- 共感から入る(「不安なのは分かります」)
- ポジティブな未来を具体的に提示
- 失敗時の「保険」や「安全策」を示す
「サブスクに切り替えるのが不安」と言うお客様には、「いつでも解約可能」・「返金保証あり」という情報を先に伝えると安心されやすい。
抵抗4:心理的反発(押しつけられると拒否したくなる)
「あなたに変えられたくない」という強い反発心。
人は自分の自由を脅かされると、それに反抗したくなる傾向があります。
- 「なんで俺がやらなきゃいけないの?」
- 「命令されるとやりたくなくなる」
- 選択肢を与える(「AとBどちらがいいですか?」)
- 自分で決めたと思わせるアプローチ
- 質問形式で「気づかせる」
保険の営業で「これが一番おすすめです」と断言するより、「どういう保障が安心できますか?」と聞いた方が契約に繋がりやすい。
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『「変化を嫌う人」を動かす』の感想・書評
正直、この本を読むまでは「もっと魅力的に伝えないとダメなんだ」とばかり思ってました。
でも、そうじゃなかった。
「変わらない人」を責めるんじゃなくて、「変われない理由」を知ることが大切。
提案が通らないのは、相手の気持ちを無視していたからなんですよね。
自分がいいと思っても、相手には「変わるだけの理由」がなかった。
特に営業職の人間として、「押す」ことばかりに注力していた自分に反省……。
これからはもっと「障害を取り除く」スタンスで関わっていこうと思いました。
- 提案が通らない理由がハッキリ分かる
- 相手の心理に沿ったコミュニケーションができる
- 社内外の人間関係がスムーズになる
- 新規営業や交渉で成果が上がる
『「変化を嫌う人」を動かす』はこんな人におすすめ
- 提案がなかなか通らない営業マン
- 新しいアイデアが否定されがちなマネージャー
- 商品・サービスを広めたいマーケター
- 部下の行動を変えたい上司
- チームや組織の改革を進めたいリーダー
- 家族や友人に何かを説得したい人
「変化しない人」を変えるには、強く押すより、そっと背中を支えてあげること。
この本は、そんな「人の動かし方」の真髄を教えてくれます。
ぜひ、あなたの現場でも「抵抗を見つけて、取り除く」アプローチを試してみてください。
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